目 次
UURでは、保有する不動産の環境・社会配慮の状況について客観性や信頼性を高めるため、第三者による外部認証や評価の取得を進めています。UURにおける、外部認証等(DBJ Green Building認証、CASBEE-不動産、BELS)の取得割合は以下のとおりです。UURでは、中期目標として環境認証取得カバー率80%(延床面積ベース)以上を維持することを新たな目標として掲げています。
物件数 | 延床面積 | 延床面積割合 | ||
---|---|---|---|---|
DBJ Green Building認証 | 2 | 26,999.50m2 | ||
10 | 269,222.11m2 | |||
3 | 115,050.49m2 | |||
計 | 15 | 411,272.10m2 | 24.7% | |
CASBEE不動産 | 19 | 256,219.69m2 | ||
21 | 260,811.82m2 | |||
1 | 10,224.31m2 | |||
計 | 41 | 527,255.82m2 | 31.6% | |
BELS | 10 | 85,016.05m2 | ||
5 | 30,593.49m2 | |||
15 | 120,471.98m2 | |||
16 | 260,016.18m2 | |||
計 | 46 | 496,097.70m2 | 29.7% | |
LEED | GOLD | 1 | 2,977.93m2 | |
計 | 1 | 2,977.93m2 | 0.2% | |
環境認証 | 合計 | 95 | 1,399,816.01m2 | 83.9% |
GRESB(グローバル不動産サステナビリティ・ベンチマーク)は、不動産会社・ファンドの環境・社会・ガバナンス(ESG)への配慮を測る年次のベンチマーク評価及びそれを運営する組織の名称であり、責任投資原則(PRI)を主導した欧州の主要年金基金グループを中心に2009年に創設されました。欧米・アジアの主要機関投資家が投資先を選定する際等に活用しています。
2023年度の調査において、UURは総合スコアのグローバル順位により5段階で格付されるGRESBレーティングで「4 Stars」を取得しました。
また、ESG推進のための方針や組織体制等を評価する「マネジメント・コンポーネント」と保有物件での環境パフォーマンスやテナントとの取組等を評価する「パフォーマンス・コンポーネント」の双方において優れた参加者であることを示す「Green Star」の評価を9年連続で取得しました。
環境、社会、ガバナンスへの配慮に関わる取り組みに関する情報開示が優れていることが評価され、2023年度の調査において、UURは6年連続で最上位の「Aレベル」を取得しました。
UURは、今後も引続き、環境、社会、ガバナンスへの配慮に関わる取り組みを推進してまいります。
「DBJ Green Building 認証」とは、環境・社会への配慮がなされた不動産(「Green Building」)を支援するために、2011年4月に株式会社日本政策投資銀行が創設した認証制度であり、対象物件の環境性能に加えて、防災やコミュニティへの配慮等を含む様々なステークホルダーへの対応を含めた総合的な評価に基づき、社会・経済に求められる不動産を評価・認証するものです。
「CASBEE(建築環境総合性能評価システム)」とは、国土交通省の主導のもと、日本で開発・普及が進められている建物の総合的な環境性能を評価するシステムです。
「CASBEE-不動産」は、CASBEEにおける建物の環境評価の結果を、不動産マーケットにおける環境評価の活用を促進することを目的として開発されたものであり、不動産の開発や取引の従事者にCASBEEを活用できるよう、評価基準が策定されています。評価項目は、「エネルギー/温暖化ガス」、「水」、「資源利用、安全」、「生物多様性/敷地」、「屋内環境」の5分類、21項目で構成されており、UNEP SBCI(国連環境計画 持続可能な建築物と気候変動イニシアチブ)が提唱する国際共通項目を考慮することで、国内外の企業から注目されている環境性能項目と同様の項目が考慮されています。
「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」とは、建築物省エネ法(正式名称:建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(省エネ法)における省エネ性能の表示の努力義務に対応した、住宅・建築物を格付けする第三者認証制度です。国が定める建築物エネルギー消費性能基準に基づく一次エネルギー消費量から算出されるBEI(Building Energy Index)の値によって評価されます。
本制度に基づく評価・表示は、評価協会会員である登録住宅性能評価機関、指定確認検査機関あるいは登録建築物調査機関のうち、BELS業務を実施する機関としての届出を行った機関が実施することとされています。評価結果は、再エネ設備がない住宅は星の数(0~4つ)、再エネ設備がある住宅・非住宅は星の数(0~6つ)により表示されます。「ZEB」とはNet Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング)の略称で、快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことです。BELSの評価制度におけるゼロエネルギーの達成状況に応じて、ZEB・Nearly ZEB、ZEB Ready、ZEB Orientedの4段階のZEBシリーズが定義されています。
SBTi(科学に基づく目標設定イニシアティブ)は、企業と金融機関が最新の気候科学に沿って野心的な排出削減目標を設定できるようにする国際的な団体です。
UURでは、2030年度までの温室効果ガス排出量の削減目標を策定し、これらの目標が「パリ協定」に準じて「世界の気温上昇を産業革命以前より2℃を十分に下回る水準に加え、1.5℃に抑えることを目指す」ための科学的根拠に基づくものとして、SBTiの認証を得ています。
エコアクション21は、環境省が策定した日本独自の環境マネジメントシステム(EMS)で、環境への取り組みの実効性を高め、企業価値を向上させる仕組みです。一般に、「PDCAサイクル」と呼ばれるパフォーマンスを継続的に改善する手法を基礎として、組織や事業者等が環境への取り組みを自主的に行うための方法を定めています。
UURでは、2023年11月ポートフォリオの31物件においてエコアクション21の認証(段階的認証)を取得しています。
MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数(以下、本指数といいます。)は、MSCIジャパンIMI指数構成銘柄の中から選別されたESG評価に優れた企業により構成される指数です。本指数の構成銘柄は、ESG格付や時価総額等に基づき、MSCI社により毎年5月及び11月に見直しが行われています。
UURは2023年6月時点でMSCI社による指数に組み入れられており、更なる投資家層の拡大や投資口の流動性向上に寄与するものと考えています。
本指数の選定基準となる格付け評価において「AA」を獲得しています。
CDPは、英国の慈善団体が管理する非政府組織(NGO)であり、投資家、企業、国家、地域、都市が自らの環境影響を管理するためのグローバルな情報開示システムを運営しています。2023年は、世界の時価総額の3分の2に相当する23,000社以上の企業と、1,100以上の自治体を含む、世界中の24,000を超える組織がCDPを通じて環境情報を開示しています。
CDP評価は、リーダーシップレベル(A、A-)、マネジメントレベル(B、B-)、認識レベル(C、C-)、情報開示レベル(D、D-)、未回答(F)の9段階で付与されます。UURは2023年からCDP評価に参加しており「B」のスコアを取得しています。